竹下和男さん 講演会講師 レポート


1/21 兵庫県内にて、竹下和男さんの講演会が開催されました。
テーマは「弁当の日が学力を育てる」。

竹下さんは、親は手伝わないで、献立から片付けまですべて子どもに取り組ませる「弁当の日」の講演・執筆活動を行っています。

みなさんに最初に聞きたいことがあります。
この中で家族で起きているのは自分1人という状況で、ご飯と味噌汁を作れる人は手をあげてください。

この質問に手が上がるのは、小・中・高校生の全国平均はたった1%だそうです。

現在、朝に菓子パンとジュース、缶コーヒー、昼も菓子パン、夜はコンビニ弁当とアイス・・・など、生きる基本である「食事」を自分で作れない子どもや若者が増えています。

こんな風に子どもたち・若者たちの食事をめちゃくちゃな状態にしたのは、今の大人たちです。「勝ち組になるために、自分の勉強だけしていなさい。」という環境で育った子どもは、生きるための基本である「食事」を全うに作ることさえできないんです。
人は、環境に適応する脳をもっている(はなちゃんの味噌汁)
はなちゃん、一人でご飯炊けるよ。あなたたち、出来ないの。
これが、出来て、普通と思っているから、なんともおもわない。

人間になれない子ども達

ある遠足の帰り、私は、自分の子どもと手をつないで、お母さん同士が話しているのを見かけました。

「あぁ、子どもなんて産むんじゃなかった!」
「この子さえいなければ、もっと遊べるのに」
「この子さえいなければ、もっと自分の服や化粧品を買えるのに」

私はこの状態を人間になれていないと思っています。

人間は子どもが授かったときに、自分の子どものためなら、睡眠時間を減らしてもいい。食事を減らしてもいいと思えるように脳が進化しているんです。

「この子さえいなければ」という状態は、親になるために脳が切り替わっていないのです。

「料理を喜んで食べてくれる」という感情が人をつくる

私がお話した19歳でお母さんになった女性は、子育てが楽しくて仕方ないと言っていました。なぜ彼女は子育てが楽しいのか。それは、彼女のおばあちゃんのおかげでした。

「あんたは、お嫁さんに行ったら、毎日家族の食事を作るんやで。季節が変わるごとに次から次といろんな種類の野菜や果物、お魚がでてくる。それを煮たり、焼いたり、蒸したり。まぁいろんな方法でいろんな料理が作れるんやで。それをなぁ、家族の人が「おいしい、おいしい。」って食べてくれたらめっちゃうれしいんやで。」

そのお母さんは、小学校1年生のときから、毎日毎日おばあちゃんと一緒に夕食を作ってきたそうです。

そんなお母さんが、19歳で子どもを産んだとき、頭の中に次から次に浮かんできたのは、この子に食べさせたい私の手料理でした。

「何をつくろうかなと考えているとき、私めっちゃ楽しいんです。結局、子育てが楽しくて仕方ないという心と体をおばあちゃんが台所で私に教えてくれたんです。」

私が弁当の日の講演を全国ではじめたのか。
料理を作って、それを喜んで食べてくれるという感情の蓄積をすれば、自分の子どもを売ろうとはしない、この子さえいなければという感情は浮かんでこない、それを知ったからです。自分のことだけしかしなくていいという教育を受けたからです。

中学生の君たちならまだ間に合うんです。
弁当の日を通じて、生きる、命をつなぐという意味を見つめてください。

* * *

子供たちは弁当作りをとおして、何を感じて成長してゆくか、
私たちは子供たちに何をしてあげられるか、一つの答えを与えてくれる講演会でした。

竹下和男さん・講演会はオフィス愛まで!

子育て、家族、食育、教職員研修、食と健康などをテーマにした講演におすすめです。ぜひ一度プロフィールをご覧ください。

>竹下和男さんプロフィール

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