趙博さん 講演会講師 レポート
8/21 東大阪市にて、俳優 趙博さんによる、公演 歌うキネマ「砂の器」が開催されました。
「砂の器」あらすじ
若き才能あふれる音楽家、和賀英良。 その正体は、ハンセン病患者の息子 本浦秀夫でした…。彼は戦後の混乱に紛れ身元を偽造し、現在の地位を手に入れたのでした。しかし、ハンセン病の父親と放浪した過去を隠すため、恩人を殺してしまったことから、嘘で作り上げた彼の栄光は、もろくも崩れていきます。まるで砂で作った器のように…。
キネマを通じて考える差別
「歌うキネマ」とは「映画を丸ごと1本、歌い・語る一人芝居」のことです。たった1人ですべての俳優の演技をこなし、1つ1つ正確に、映画の感動を再現します。 登場人物が十数名ほどいる作品でしたが、趙さんは話し方や声の調子、表情、細かい動作などを見事に変えて、たくさんの役を巧みに演じ分けていました。舞台は趙さんとピアノ演奏の春間げんさんのみでしたが、まるで映画を見ているように、その場面と人物が頭に浮かんできます。
そして、公演のラストはこのセリフで締めくくられました。
「和賀英良は、殺人という天人ともに許されざる「罪」を犯した。
しかし、彼が犯したその「罪」と、ハンセン病者を90年の長きに亘って排除・隔離・収容・差別してきたこの国の「罪」と、はたしてどちらが重かったのか……。」
このセリフは、見る人の心に重い課題を突きつけてきました。
ハンセン病は、感染力が弱くうつりにくい病気です。
現在は、非常に有効な薬があり、早期に発見して治療すれば治る病気になりました。しかし、現在も正しい知識を持たないがゆえに差別や偏見が残っているのが現状です。この公演が、ハンセン病について正確な知識を持ち、差別や偏見について考え直すきっかけとなりました。
趙博さんの講演は、人権、差別などをテーマとした公演におすすめです。ぜひ一度プロフィールをご覧ください。
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