研修を効果的に開催するためには?種類や必要な事前準備など徹底解説!
研修は、仕事の手を止めて出席をするため、開催内容によっては「仕事の邪魔」「役に立たない」などの声が上がる場合も少なくありません。そのため、研修を開催する際は、参加者に研修の目的や必要性を理解してもらう必要があります。
そこでこの記事では、研修の目標設定の重要さをお伝えし、開催方法や事前準備の方法についてお伝えします。また、研修後に実施するアンケートの内容についても説明しますので、参考にしてください。
コンテンツ目次
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研修を開催する意味・目的は?
研修とは、ある分野に特化した知識を得るために学習をする場です。研修を受けるターゲット層を特定し、テーマを絞り込んで、研修内容を決定しなければなりません。たとえば、管理職者を対象とした研修では、マネジメント理論を学習したり、組織の成果を最大限に引き出すためのチームビルディングを学習したりします。
また、新人研修では、社会人としての心構えやビジネスマナーを学習するといった内容が一般的です。開催者は、一方的に研修を実施するのではなく、研修においての学びがどのように生かされたいかを明確にしておかなければなりません。
研修を開催する際は目標設定が大切
研修における目標とは、最終的に成し遂げたい目的のために、するべき行動を指します。たとえば、「企業において有能な人材になる」といった目的を掲げたとして、達成するために「仕事に必要な資格を取得する」「資格を取得するために毎日学習する」といったものが、目標です。
また、目標を設定するためには次の3つのポイントについて押さえておきましょう。
- 解決すべき問題を洗い出す
- 抱えている問題の優先順位を決める
- 達成期限や目標数値などの行動目標を明確にする
具体的に設定された目標の達成は、研修目的の達成につながります。
研修の開催方法はどんな種類がある?
代表的な研修として、集合研修(OFF JT)・職場内研修(ON JT)・オンライン研修が挙げられます。ここでは、それぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
集合研修(OFF JT)
受講者を1ヶ所に集めて行う研修を集合研修といいます。講義式で実施される場合が多く、一般的な研修方法として知られています。
メリット
受講生全員が一斉に同じ内容の研修を受けるため、知識にばらつきが生じない点がメリットです。また、通常業務から離れて研修を受けるといった状態では、講師の話に集中できる点もメリットといえるでしょう。企業側にとっても、多数の社員を1度に教育できるので、無駄がありません。
デメリット
多数の参加者のスケジュールを調整し、さらに大きな会場を準備するため、手軽には開催できない点がデメリットです。また、講師選び・会場の確保・研修内容の吟味など、手間もコストもかかると心得ておかなければなりません。
職場内研修(OJT)
職場内研修は、上司や先輩社員が講師を担当するのが一般的です。「On-The-Job Training」の頭文字をとって、OJTと呼ばれています。
メリット
OJTは、仕事を実践しながら研修を行うため、講師や会場を特別に確保する手間がかかりません。マンツーマンで指導するケースが多いので、受講者の理解度を測りながら進められるのもメリットです。
デメリット
教える上司や先輩社員によってスキルが異なるため、学ぶ内容にばらつきが生じる心配があります。指導にあたる社員に任せっきりにせず、指導法のフォローが必要です。また、業務中の研修は、指導者の負担が増えるのもデメリットといえるでしょう。
オンライン研修
パソコンやタブレット、スマホなどで学習管理システムなどにアクセスし、受講するのがオンライン研修です。手軽に受講できるといったメリットがある反面、デメリットもあります。
メリット
ネット環境さえあれば、時間や場所に縛られずに受講ができます。企業側も受講者に集合をかけたり、会場の心配をしたりといった手間がなく、負担は大幅に軽減されるはずです。また、研修用の教材も販売されているため、資料作りや研修内容に頭を悩ませる心配がありません。
デメリット
一方で、受講者の自発的な受講が求められるため、習熟度に差が生じる心配があります。疑問に思う点があっても、すぐに質問できない点はオンライン研修のデメリットです。また、企業側は、学習システムや教材購入など費用面の負担が増えます。
研修を開催する際に必要な事前準備
研修の事前準備として必要なものは、以下のとおりです。取りこぼさないよう、チェックしてください。
- 研修内容の決定と予算を確認する
- 日程の決定と会場の確保をする
- 講師が必要な場合は、出演依頼をする
- 研修対象者へ研修実施の連絡をする
- 参加予定者の集計と出欠の回答を求める
- 研修に必要な機材や備品を手配する
- ケースバイケースでお弁当の手配をする
- 研修テキストの作成や内容のチェックをする
事前準備と同時に、研修準備進行会議も必要です。研修内容の詳細や役割分担を決定し、関係者全体に通達しなければなりません。社内の協力体制を整えて、スムーズな研修開催を目指しましょう。
研修の内容はどんなものがある?
いざ、研修を実施すると決まっても、どのような内容にすれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。ここでは、具体的な研修内容について紹介します。
基本的なビジネスマナーに関する研修
ビジネスマナーの研修は、新入社員や入社前の内定者に実施されるケースが多くみられます。正しい挨拶の仕方・取引先訪問時や勤務中の服装・電話の応対法・名刺交換の際に求められるマナーなど、研修内容は広範囲におよびます。
ビジネスマナーは、机上学習だけでは深く理解できないかもしれません。そのため、研修でのシミュレーションが必須であり、新人だから許されるといった環境を作らないようにする必要があります。
専門的な内容の研修
中堅社員や昇進したばかりの課長・部長には、リーダーシップやコーチングといった特別なスキルが求められます。これまで行っていた業務に加えて、部署全体をまとめたり、士気向上を促したりと、新たな任務に戸惑う方も少なくありません。
個人的な成績だけが重要視されていた頃とは違い、重責のある立場に置かれるため、専門的な知識を培う研修が必須です。短期間での習得は難しく、長期間に及ぶ継続的な研修が必要になってきます。
英語研修
事業のグローバル化が進む中、海外進出を考えている企業も多いのではないでしょうか。社員においても英会話スキルが必須となり、英語研修を必要とする方もいるはずです。
英語研修を実施するもう1つの目的としては、海外事業に適した人材の発掘もあります。新たな境地を切り拓きたい方や、海外事業に興味を持っている方は、英語研修への積極的な参加を促してください。新たな才能を見出せるかもしれません。
研修後はアンケートを実施しよう
研修後のアンケートは、研修の満足度を測るだけでなく、今後の研修に生かす目的もあります。参加者の感想をうまく引き出せる質問を考案し、効果的にアンケートを利用しましょう。
項目①:満足度・理解度に関する項目
参加者が、研修をしっかりと理解できたか、また、研修に満足しているかは重要なポイントです。アンケートには、満足度・理解度を問う質問を必ず取り入れるようにしてください。具体的な数値で回答を求めれば、正確なデータが得られます。たとえば、以下のような質問をしてみてはいかがでしょうか。
- 何パーセント理解できましたか
- 満足度は何パーセントですか
- 数値で答える質問に加えて、印象に残った箇所について文書で記入してもらいましょう。
項目②:参加者の要望に関する項目
アンケートでは、今回の研修で不満に思っている点や今後盛り込んでもらいたい内容なども回答してもらいましょう。参加者から集められた意見は、研修の反省点を見出すだけでなく、次回の研修をさらに有意義なものにできるヒントになるかもしれません。
集めたアンケートのデータは、書面やWeb上に保管しておき、研修の内容を検討する時期が来たら見直せるようにしておきましょう。
まとめ
研修は、開催する目標や意味を考えて、研修内容を決定しなければなりません。また、研修の形態も集合研修・職場内研修・オンライン研修などがあるため、メリット・デメリットを踏まえて選択する必要があります。
また、初歩的なビジネスマナーを学ぶ研修から管理職に向けての専門的な知識を学ぶもの、英語研修まで多岐にわたるのも研修の特徴です。研修後は、必ずアンケートを実施し、反省点を掘り下げ、次回の研修につなげてください。
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