くごう ぽんなれっと久郷 ポンナレット
- 肩書き
- 平和の語り部
ノンフィクション作家(自伝)
心理療法士(心理カウンセラー) - 出身・ゆかりの地
- 海外
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プロフィール
1964年、カンボジア首都プノンペンに生まれる。
1975年4月 ポル・ポトによる暴政開始。
両親、兄弟4人を失い、自らも苛酷な強制労働に従事させられ、死の瀬戸際で一命を取りとめる。
1979年1月 ポル・ポト政権崩壊。混乱の中、タイに脱出。留学中の姉を頼って1980年8月に来日。
1988年8月 日本人男性と結婚。1990年、日本国籍を取得。
1994年5月~1998年4月 我が子に母国語を伝えたくてカンボジア語教室主催。
2000年4月 神奈川県立通信制高校に35歳で入学。
2005年10月 かつての「キリングフィールド」に行き、当時の加害者と合同慰霊を執り行う。
2006年11月 故郷プノンペンに合同慰霊碑が完成し、「7000名分の納骨式」を執り行う。
2018年12月 第22回女性文化賞受賞
2019年2月 故郷カンボジアに赴き、かつて自分たちを迫害する側にいた元村長の男性に会い「対話と和解と赦しの旅」を果たす。
ジェンダーの面においては、亡き母が夫婦別姓を選んだり、8人の子どもを育てながらも教職に就いており、女性の社会参加や自立が自然であることを、その姿から学ぶ。結果的に、自身も心身のハンディを抱えながら、環境や社会の急激な変化に対してあせらず、あわてず、絶望せず一人でも行動できる冷静さが身につくようになった。現在、平塚市に在住。「戦争・平和・命・人権・迫害・虐殺・孤児・貧困・飢餓・伝染病・無衣食住・無保健・(着の身着のまま)不衛生・(6年間)無教育・外国人の壁・言葉の壁」などを乗り越えたからこそ語れる、「人間の理不尽」やその改善策について講演活動を行っている。
講師からのメッセージ
今までに、生きていけないほどの試練と苦労がありました。
それでも私は常に「笑う門には福来たる」、「罪を憎んで人を憎まず」を実践してきました。そのおかげで、今は「世界平和」を願い続け、祈りを捧げる心のゆとりがもてるようになりました。世界平和のため、世界中のすべての子どもたちが笑顔でいられるためなら、私は残りの人生を捧げてもよいと思っています。
講演実績
東京外国語大学/明治大学/明治学院大学/青山学院大学/法政大学(5回)/横浜国立大学/東洋英和女学院大学(2回)/上智大学(2回)/上智短期大学(3回)/国際基督教大学/桜美林大学/日本社会事業大学/横浜鶴見大学(2回)・東洋大学/橘高等学校(4回)/神戸工業高等学校/栃木農業高等学校/昭和女子大学付属中等科/地元神奈川県立高等学校数箇所/公立中学校数箇所/三浦半島地区教育文化研究所(2回)/第43回湘北母と女性教職員の会/平塚市社会福祉協議会/ロータリクラブ(多数)/全国の中学校と高等学校/教育機関/公民館 他多数
主なメディア出演
テレビ
NHKEテレ「こころの時代」「ウワサ保護者会」
NHKラジオ「ビタミン」「NHK国際放送ラジオジャパン」「NHK地球ラジオ 」「現代社会」
ラジオ
日経ラジオ、ラジオFMナパナ「この人と60分」 他多数
主な講演のテーマ
【戦争・平和】
1. 世界には、生きるために命をかける子どもたちがいる
2. この世で最も価値のあるものは「平和・命・人権」です
3. 「戦争・孤児・難民・外国人・差別」を経験して
4. 虐殺と差別を乗り越えて
5. 人によって迫害され、人によって助けられる
戦争でかけがえのない両親ときょうだい4人を失った私。命がある。生き残っている兄弟もいる。しかし未来はない・・・。幼い私たちきょうだいが、生きるために「1000万個の地雷原」をくぐりぬけ、命がけで祖国を後にした体験についてお話します。
【外国人の人権】
1. 外国人の壁(外国人との共生)
2. 外国に行けば “人は誰もが外国人“
祖国では耐えきれないほどの差別を受けました。
そして来日後、幾度となく「外国人の壁」を経験しました。その中でもっとも受け入れ難いのは、来日してから35年経った私に職場の女性上司から「日本人を見習いなさい!」と言われたり、寿司店では、「せっかくのすしが・・・」、スーパーマーケットでは「泥棒」と疑われたりしたことです。しかし今、こうして、そのすべての事実を皆さまに語れるまでの心のゆとりが持てるようになりました。それは、心が広く豊かで優しい方々が私を救ってくれたおかげです。人間は、一人では生きていくことができませんから。
著作紹介
講師紹介動画
聴講者の声
- 貴重な講演を聴かせていただきありがとうございました。ポルポト政権時代のことは耳にしことははありましたが、経験者から話を聞くのは初めてでした。講師の方のこれらの話を聴き、改めて今の平和な日本で暮らせることや、人権の大切さを再認識しました。(50代)
- 非常に有意義で素晴らしい講演でした。カンボジアに関心があり、今回視聴させていただきましたが、実際に戦争や飢餓、迫害などを経験された方のお話は胸に刺さるものがありました。また、日本に来てからの苦労や日本社会の姿勢についても伺う中で、今後一層国籍など関係なくお互いが友人として過ごせるよう、多文化共生社会に向けて進んでいければと思いました。(20代)
- 本は読んでいましたが、視聴すると感情が伝わり涙がつたいました。(50代)
- 想像することができないような非常に厳しい環境で、生き延びてきたことが信じられません。(60代)
- 講師の方の冒頭での言葉「日本は平和でよかったね。ではなく世界に目を向けて欲しい」がとても印象的でした。すべての事は、他人事ではないと思いました。(60代)
- 日本での差別的対応についてもっと教えていただきたかったです。日本社会は日本人に優しいというのはショッキングな言葉でした。このように感じざるを得ない背景を知りたかったです。(60代)
- 改めて、戦争は最大の人権侵害であること、また、日本の社会がマイノリティーに対して偏見と差別の壁があることを学びました。(60代)