桂文福さん 講演会講師 レポート
「人権」と聞くと、
・難しくて、分かりにくい
・悲しい話を聞くのでは?
・暗いイメージがある
もしかするとそんな印象を持っておられる方が多いのではないでしょうか?
そんな人権講演会の堅いイメージを払拭する「笑って学べる人権講演会」が12月5日、神戸市東灘区にて開催されました。講師は落語家、桂文福さんです。
文福さんは、「落語で村おこし」を合言葉に、全国で「ふるさと寄席」を行っておられる落語家さん。 また、全国約600人の落語家のうち、唯一の河内音頭とりで、音頭で人権啓発をしている希少な存在でもあります。
※河内音頭とは? 八尾(大阪)を代表する盆踊り音頭であり、現在の河内音頭のルーツは、河内の北部(現大阪府交野市周 辺)で唄われていた「交野節」をアレンジした「歌亀節」が原型と言われています。楽譜がないのも特徴 のひとつで、唄いたい歌詞(物語)を、自由にアレンジした楽曲にのせて聴かせます。
こんな人権講演会あり?
怒濤のごとく繰り出される小ネタの連続!
講演会は「なぞかけ問答」からスタート。
文福さんから出されるなぞかけ問答に会場は大爆笑の渦。
すさまじい勢いで会場のボルテージが上がっていきました。
また、おなじみの「うどんすすり」など扇子を使った芸もしてくださいました。
怒濤のごとく繰り出される小ネタの連続に、会場は大盛り上がりでした!
ハンディを武器に変える!
楽しい芸で会場が温まったあとは、文福さんご自身のお話に。
3歳の頃からきつ音症に悩んできたという文福さん。
人と関わることを避け続け孤立する日々の中、心の支えとなったのが落語でした。
そして、落語家になることを志した文福さんは、五代目・桂文枝さんに入門されます。
「落語は言葉が命の世界。普通は吃音症の奴なんか門前払いだと思いますよ。
でも師匠は『お前には和歌山ナマリや吃音の独特な間がある。それを活かしてお前にしかできへん落語をせぇ。』って言うてくれたんですよ。」
そんな師匠の言葉のおかげで「自分にしかできない芸」を追求し続けた文福さん。
全国約600人の落語家唯一の河内音頭や、相撲甚句など自分にしかできない芸を磨き、
勝負し続けてきました。
みんなちがってみんないい
講演では、その他にも様々な人たちとの出会いの中で学んだ「人権」について、笑いを交えながらお話いただきました。
そして最後は、河内音頭の見事な歌声に乗せて、金子みすゞ作「わたしと小鳥と鈴と」を披露していただきました。
「わたしと小鳥と鈴と」
わたしが両手を広げても
お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥はわたしのように
地べたを早くは走れない
わたしが体をゆすっても
きれいな音は出ないけれど
あの鳴る鈴はわたしのように
たくさんな歌は知らないよ
鈴と小鳥と それからわたし
みんな違って みんないい
みんな違ってみんないい。
「みんな違ってみんないい。」
これこそ、あらゆる人権問題を解決する考え方だということを、改めて考えさせてくれる講演会でした。
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桂文福一座の公演は人権、まちづくり、絆などをテーマで講演会をお考えの方にはもちろん、敬老会や文化祭といったイベントでもおすすめです。ぜひ一度プロフィールをご覧ください。
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