杉山文野さん 講演会講師 レポート


滋賀県内の人権教育研究大会で、講師に(株)ニューキャンバス代表取締役の杉山文野さんを招いた講演会が開催されました。
杉山さんは全国各地での講演会やNHKの番組MC担当など、多岐にわたってご活躍中のトランスジェンダー活動家で、「はじめてのLGBT~性の多様性~」と題してお話をいただきました。

 

講演の特徴

杉山さんの講演はご自身の紹介を兼ねた動画に始まり、用語や知識の解説、データの紹介など終始スクリーンを使って行われるので、視覚的にもとても分かりやすい構成となっております。またクイズやところどころでジョークを交えた明るい内容なのも特徴。杉山さんのポジティブな生き様が伝わってきます。

講演のポイント

メディアでも頻繁に使われ認知度が広まっている「LGBT」を含めたセクシュアリティに関する正しい知識と性の多様性の解説、誰もが抱いている生きづらさを乗り越えていくためのヒント、過去から現在までの活動など、ご自身の経験を交えてお話をいただきました。
セクシュアリティに関する解説では、オリジナルのフミノ式性別一覧表を用いて、「性」を
・カラダの性  ・ココロの性  ・スキになる性
の3要素に分けて、全部で27通り以上の可能性があることを説明され、LGBTの当事者(セクシュアル・マイノリティ)だけでなく、すべての人に関わるSOGI(※注釈)という概念についてもお話いただきました。

※SOGI(ソジ)とは、Sexual Orientation & Gender Identityの頭文字を取った言葉で、「性的指向と性自認(性同一性)」などと訳される。性的指向や性自認は、すべての人に関わることからLGBTよりも広い概念を指す。

また、

  • 企業におけるLGBTの取組の紹介や、今後更にダイバーシティ化していくビジネスシーンにおいて、LGBTに関する正しい知識を身につけることはビジネスマナーとしての必須条件であること
  • (聴講者に学校関係者が多いことも踏まえ)セクシュアル・マイノリティの子どもたちをサポートする活動として、ご自身が代表を務めるNPO法人ハートをつなごう学校の紹介とメッセージ

など、今は多様化している社会なのではなく、すでにもう多様な社会であり、目に見えないものや初めて触れ合うものに対して、柔軟に対応する思考と適応能力が必要であることを話されました。

Prejudice is ignorance(偏見は無知なり)

これはマイケル・ジャクソンの言葉(「Black or White」のミュージッククリップの最後に出てくる)ですが、講演を拝聴して感じたのは、改めて「知ること」の重要性です。「知ること」によって偏見は偏見でなくなり、差別をなくす土壌になるのだと思います。講演の前後に個人的なお話しもたくさんさせていただきましたが、いろんなことを考えさせられました(それについては、また稿を改めたいと思います)。

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杉山文野さんはLGBT、ダイバーシティ、人権などをテーマで講演会をお考えの方にお薦めの講師です。是非、コーエンプラス㈱オフィス愛までお問い合わせください。

>杉山文野さんプロフィール

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