人材育成の成功事例は?具体的な成功事例や人材育成の手法を紹介

2024.01.06

2024.05.14

人材育成の道は挑戦と成功の連続です。企業が持続的な成功を収めるためには、優れた人材育成戦略が欠かせません。

この記事では、成功事例を通じてその手法を紹介するとともに、組織がどのように人材を育て、成果を上げているのかも解説します。

優れたリーダーシップ、革新的な教育プログラム、そして従業員のモチベーション向上のための戦略的アプローチにより、人材の力を最大限に引き出し、持続可能な成功を手に入れましょう。

 

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人材育成とは?

人材育成は、企業が経営目標の達成や業績向上を目指すうえで不可欠なプロセスです。スキルや技術の向上を通じて、従業員が企業の要望に応える有能な人材へと成長することを目指します。

人材育成には「人材教育」や「人材開発」といった同義の言葉もあり、これらは組織が持続的な成功を収めるために不可欠な要素となっています。

人材育成の手法

ここでは、人材育成の具体的な手法を解説します。それぞれの手法のメリット・デメリットも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

OJT

OJTは、現場での実践を通して従業員が業務知識や能力を向上させるために広く導入されています。

この手法では、上司が具体的な業務を実演し、説明を行い、部下に実際にやらせるといったステップが重要です。一貫性のあるフィードバックや良い点を褒めること、改善点を具体的に指摘することが成功の鍵となります。

OJTのメリットとして、日常業務を通して行えるためコストがかからない点や、密着した指導が実践しやすいといった特徴があります。

Off-JT

Off-JTは、職場外で行う研修の一環で、ビジネスマナーやマネジメント研修などが典型的な例です。

この手法は、現場から離れて集中的に学べる特長があり、従業員の職種やポジションに応じた能力向上に焦点を当てます。

従業員が外部の講師や専門家から学ぶことで、スキルに一定の均一性が生まれるメリットがありますが、研修費用や時間確保の難しさなどデメリットも考慮すべきです。

自己啓発(SD)

自己啓発(SD)は、従業員が主体的に能力開発やメンタルの向上を図るための活動で、書籍学習やセミナー参加、検定受験、通信教育などが挙げられます。

通常、自らが目標を定め、費用を負担して行いますが、企業が自己啓発を支援する事例も確認できます。

厚生労働省の調査によれば、企業の自己啓発支援は79.5%に達しています。具体的な支援策は、就業時間の配慮や社内勉強会への援助、資格手当や職業給付金の活用などです。

メンター制度

メンター制度は、経験豊富な先輩社員が新入社員や若手社員をサポートする仕組みで、OJTとは異なり主にメンタル的なサポートを行います。

メンター制度の特徴は、信頼関係を築き、相談しやすい環境を提供することで心理的安全性を確保し、早期離職の防止や定着率向上が目指せることです。

メンターは通常、別部署の先輩社員で、一対一の関係で進められます。メンティは将来に関する悩みやプライベートな相談を気軽に行い、メンターは経験やノウハウを伝える役割を果たします。

目標管理制度(MBO)

目標管理制度(MBO)は、目標の設定と評価を通じて人材を育成する手法であり、育成者と育成ターゲットが協力して進めます。育成ターゲットが自分の目標を設定し、育成者がそれを確認、相談を経て最終的な目標を設定します。

MBOは業務の透明性が高く、業務効率向上や自己設定の目標による職務能力向上が期待できるでしょう。

一方で個人主義が強まり、モチベーション低下や業務や経営状況による目標の無意味化などのデメリットも考慮する必要があります。

ジョブローテーション

ジョブローテーションは、社員の育成を目的とした配置転換で、単なる人事異動ではなく、企業の人材育成計画に基づいて実施されます。

一般的には同一部門内での異動よりも、部門間や職場の異動を指し、若手社員には数ヶ月の短期間の異動が、管理職や幹部候補には数年単位での異動が行われます。

ジョブローテーションは適正の発見や経験の多面的な把握を促し、マンネリ化を防ぎ、従業員満足度向上や離職率低下につながるでしょう。

 

人材育成の成功事例

ここでは、人材育成の成功事例を紹介します。実際に成功した企業をチェックし、自社に取り入れてみてください。

マルハニチロ株式会社

マルハニチロ株式会社は、冷凍食品や缶詰で知られる大手食品会社で、人材育成方針として「採用人数を絞って、じっくり育てる」を掲げ、「向上心を持って自律的に取り組める育成」を重視しています。

同社は独自のアプローチで、全新入社員に対し各部署のOJTリーダーを1名ずつ付け、これを従来のOJT制度から進化させています。

通常のOJTでは部下が一対一で育成されるのに対し、OJTリーダーは部下のOJTをコントロールし、育成を主導しているのが特徴です。

ヤマト運輸株式会社

ヤマト運輸株式会社は、ジョブローテーションを新入社員の育成プログラムとして積極的に導入しています。「仕事のつながり」を理解させ、全社員が同じ目標に向かって仕事に取り組むための大切さが、この取り組みの背景です。

具体的な取り組みとして、大卒の事務で入社した社員に2年かけて各現場の主な仕事を体験させています。期間中、新人は荷物の集配から電話応対、営業、人事まで、さまざまな現場の業務を経験し、仕事の幅広さや重要性を学びます。

株式会社ファミリーマート

株式会社ファミリーマートは、大手コンビニエンスストアとして知られ、社員の自主性を大切にし、教育において自己啓発を重視しています。この取り組みは、社員が自ら「感じ」「気づき」「行動する」姿勢を養うことが目的です。

具体的な支援策として、英語学習支援や外部セミナー受講制度、通信教育制度が挙げられます。年間の通信教育の受講率は全社員の約12%に上り、修了者には受講料の80%を補助しています。

川崎信用金庫

川崎信用金庫は、地域密着型の金融機関として、2015年からメンター制度を導入しています。このメンター制度では、メンティとの面談が業務時間内・外のどちらでも可能であり、就業後に食事をしながら行うこともあり、相談しやすい雰囲気が醸成されています。

導入の背景として、新入社員のうち1人だけが配置される店舗が生まれていたことが挙げられます。こうしたなかで、より働きやすい環境を整えるためにメンター制度を導入することが決定されました。

トヨタ自動車

トヨタ自動車株式会社は、「T型人材」の育成を重視し、将来性のあるエンジニアに対して、幅広いバリューチェーンを経験できるようなキャリア設計を行っています。

T型人材とは、「T」の文字の「横」をビジネスモデルなどの広範な知識、「縦」を専門性の高いスペシャリストとしての知識を指し、幅広い視野と深い専門性を兼ね備えた人材を目指しているのが特徴です。

たとえば、設計開発者は入社後、製造部門への配属や製造経験の後、マーケティング部門や営業部門も経験させられます。

【まとめ】人材育成の手法を学んで効果的な育成を実施しよう

この記事では、企業の成功事例と人材育成手法を紹介しました。トヨタ自動車の「T型人材」戦略など、エンジニアに広範な経験を提供する手法が効果的であることが明らかになりました。ほかにもメンター制度やジョブローテーションが成功に寄与しており、柔軟性と個別対応が育成の鍵といえます。

これら手法を組み合わせ、効果的な人材育成を実践することが、企業の成長に不可欠でしょう。この記事を参考に、優秀な人材育成に取り組んでみてください。

 

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株式会社オフィス愛 コーエンプラス
代表 森本 啓仁

はじめまして、コーエンプラス代表の森本です。私たちは、10,000回以上の経験とケーススタディをもとに、講演会の成功と講師紹介のコンサルティングをおこなっています。この道一筋20年の提案力をもとに、自信を持ってサポートいたします。今後も継続的な成長に努め、より多くの方を講演会の成功に導けるよう、質の高い情報をお届けします。

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