きしもと さとこ岸本 聡子
- 肩書き
- 看護師/現代美術家
- 出身・ゆかりの地
- 沖縄県
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看護師でありながら、現代美術家としての一面を持ち、小児がんを経験した看護師「サバイバーナース」としても活動されている、岸本聡子さん。「自分の経験を知ってもらうことで、社会参加しやすい環境をつくる輪が広がれば」という想いを持ち、障がい者の就労支援や、訪問展示会の開催などに取り組んでおられます。
講演では、自身の経験から、小児がん経験者が成長に伴って晩期合併症がおこることがあることや、就学・就労で問題を抱え孤独になりがちな経験者に自分の存在が希望になることを願い体験談をお話しします。
プロフィール
1983年、沖縄県生まれ。先天性小児脳腫瘍(小児がん)を発症し、9歳で手術後、後遺症痛に悩まされる日々が始まった。学校も休みがちになり、痛みが周囲に伝わらないことに更に苦しめられた。『この状況をなんとか打破したい』高校卒業後に看護師の道に進むが体調悪化などで退職を余儀なくされた。抑うつ状態で出会った臨床心理士の先生に再び絵を描くことを勧められた事が転機となった。初めての作品を描いていた頃、知人に紹介された骨格調整院の助けもあり、痛みが軽減した。『絵を描くことと痛みの軽減のつながりは科学的に証明されないかもしれないが、劇的な改善に自分自身が驚いている』絵を通した自らの経験を、同じ苦しみを抱える人に伝えたいと考える。創作を機に痛みから快方され、自分の人生そのものをアートで表現した生き様が沖縄県内の新聞各社に取り上げられ多くの反響を呼んでいる。
2013年より『痛みと希望』を絵画・造形で表現した『岸本聡子 OUT PUT展』と同時にライブペイントを各地で開催する。「看護師の立場から見た小児がんの現状」と「闘病経験」についての講演とともに、闘病中の方々からの相談にも応じるなどの活動に力を注いでいる。
主な講演のテーマ
1.理解されない苦しみを生き抜いて・・・小児がんになっても孤独なんかじゃないよ
【内容】めざましい小児がん治療の進展により病気にうちかって生存できる子供たちが増える中、小児がん経験者は成長に伴って晩期合併症が起こることがある。就学や就労で問題を抱える事も少なくない、孤独になりがちな経験者に私の存在が希望になることを願い自身の体験談を話す。
2.諦めなければ必ず願いは叶う
【内容】様々な治療を試みてもどれもこれといった改善が見られなかった術後後遺症痛、諦めずに絶対に治してやる!との強い思いを抱きながら20年以上闘病生活を送った。強い思いと行動力があれば願いは叶うという体験談。
3. サバイバーナースとして
【内容】看護学校への入学試験や、就職面接の場で、健康面の不安を執拗に問われた苦い経験から、がんサバイバーということを伝えられずに働くことの厳しさ等について話します。