
きたがわ えりこ北川 悦吏子
- 肩書き
- 脚本家/ 映画監督
- 出身・ゆかりの地
- 岐阜県
プロフィール
1961年生まれ、岐阜県出身。
テレビの世界で数々の話題作を放ち続け、恋愛ドラマのスタンダードを作ったとも言える脚本家。
テレビドラマの企画の仕事を経て、「素顔のままで」(92年/CX)で連続ドラマデビュー後、「あすなろ白書」(93年/CX)、「愛していると言ってくれ」(95年/TBS)「ロングバケーション」(96年/CX)「ビューティフルライフ」(00年/TBS)「オレンジデイズ」(04年/TBS)「たったひとつの恋」(06年/NTV)など話題作を数多く手掛ける。その透明感のある美しい物語は世の女性を魅了し、独特のセリフ回しなど、北川ワールドと呼ばれるようになる。「ビューティフルライフ」(00年/TBS)では向田邦子賞、橋田壽賀子賞を受賞。また、2009年からは映画の世界にも進出。脚本監督作品に「ハルフウェイ」(09年)「新しい靴を買わなくちゃ」(12年)がある。他、舞台脚本(「彼女の言うことには。」パルコプロデュース/12年)、エッセイ、作詞などでも人気を集め、その活動は多岐に渡る。
多くの作品を手がけてきた一方で、10年以上に渡り、「10万人に1人」とされる病魔に侵されていたことを2010年に告白した。
主な講演のテーマ
1. 作品にのせて誓うこと
会社勤めをしながら脚本を学び、92年に連続ドラマの脚本デビューを果たしてから、日本を代表する脚本家となった北川氏。数ある名作の中でも、感動を呼んだ「ビューティフルライフ」や「オレンジデイズ」「半分、青い。」など、難病や障害を持つヒロインが主役である作品も多い。実はこれらの作品は、北川氏自身が「10万人に1人」という病の中で書き上げた脚本だ。これらをはじめ、北川氏の作品は、自身の心の叫びであり、つぶやきであり、そして生きて行く理想である。北川氏の脚本の一つ一つのセリフの背景には、北川氏本人のリアルな体験や思いが詰まっている。世に発信された一つ一つのセリフにのせて北川氏が誓うメッセージ、今、同じ時代を生きている皆様へ優しくも力強く、前向きに生きていくメッセージを届ける。
2. 生きている証
病状が悪化している時、生きてるだけで痛みが襲い、苦しいと感じる日々を過ごした。泣いて叫んで…という日々が続き、うつ病とも診断された。病気で追い詰められれば追い詰められるほど、書きたいという気持ちは募った。書くことが、自分の生きることの意味だと知った。自分の作品で、自分と同じように病気で苦しむ人、もしくは、生きることが大変な人を勇気づけたい、という思いもあったが、何より、北川自身が、書くことに救われていった。生きている証、それはわかりやすく目に見えるものではないけれど、病気をした後、生を実感することが多くなった、という北川氏。それは、とるに足らないような出来事にかも、しれない。積極的に、しあわせを見つけようとする姿勢。明るくさわやかに話す北川氏の姿に、生きる風をふと感じることのできる時間となるだろう。
3. 家族のこと
10年以上に渡り病魔に侵されたいたことを2010年に告白。治療法が確立しない難病だけに、先が見えない底なしの不安。夫や娘の前でも泣き叫び、大人であるという糸は切れていた。病気は自分だけのものではない。10年間、家族と共に闘った。家族の支え、家族の力、家族の絆を感じさせてくれる講演。
4. 子どもとどう生きるか
著書『のんちゃんのふとん』の、のんちゃんとは北川氏の愛娘のことである。のんちゃんの何気ない言葉や行動から、底知れぬ力強さを感じ、北川氏は励まされることも多かった。今、日本は先が見えない不安に覆われているようにもみえる。「少しでも子ども達に明るい未来を見せていきたい」という切なる願いを形にするために、大人がすべきことは何か。不安の中でも、人生を生き生きと、楽しく生きていくコツとは?北川氏と共に考えていく。
※MCとのトークショー形式になります。