やなぎだ くにお柳田 邦男
- 肩書き
- 作家
ノンフィクション作家
評論家 - 出身・ゆかりの地
- 栃木県
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作家・評論家の柳田邦男氏。絵本に秘められた深い文学性・芸術性を再発見し「大人たちこそ絵本を」」「ケータイより絵本を」などをキャッチフレーズに講演。震災と原発事故の問題、核家族化とネット社会の進行による子どもの人格形成の危機の問題などにも取り組む。
プロフィール
人生後半になって、絵本に秘められた深い文学性・芸術性を再発見して以来、「大人たちこそ絵本を」「絵本は人生に3度」「ケータイより絵本を」「絵本は心育てのバイブル」などのキャッチフレーズを創作して、エッセイや全国各地への講演行脚で語りかけつづけている。そのハンドブックとして、写真絵本「みんな、絵本から」を刊行。
心、いのち、生き方を考える絵本の翻訳にも力を入れ、最近の翻訳絵本に、「コルチャック先生~子どもの権利条約の父」「ヤクーバとライオンⅠ勇気」「同Ⅱ信頼」「でもすきだよ、おばあちゃん」「でも、わたし生きていくわ」「少年の木~希望のものがたり」「その手に1本の苗木を~マータイさんのものがたり」などがある。
略歴
1936年栃木県生まれ。
1960年 東京大学経済学部卒業、NHK記者に。
1974年 退職して作家活動に。災害・事故・公害や戦争、病気と医療、少年事件など現代における「いのちの危機」をテーマに取材・研究・執筆活動を続けている。最近は震災と原発事故の問題、被害者の精神史、核家族化とネット社会の進行による子どもの人格形成の危機の問題などに取り組んでいる。
日本死の臨床研究会、日本ホスピス在宅ケア研究会、4WINDS乳幼児精神保健学会、災害情報研究会などで長年学んでいる他、国交省運輸安全委員会有識者会議委員、日本航空安全アドバイザリーグループ座長、勇美記念財団在宅医療研究助成審査委員長、司馬遼太郎賞選考委員などを務めている。
主な受賞
1979年『ガン回廊の朝』第1回講談社ノンフィクション賞
1995年『犠牲(サクリファイス)わが息子・脳死の11日』ノンフィクションジャンルへの貢献で第43回菊地寛賞 など多数
主な著書
私は9歳の時から死と向き合ってきた(新潮社)
終わらない原発事故と「日本病」(新潮社)
新・がん50人の勇気(文芸春秋)
言葉が立ち上がる時(平凡社) 他多数
主な講演のテーマ
1. 大人の再生、子どもの成長~この時代に取り戻すべきもの
2. 言葉の力、生きる力
3. 人生を豊かにする絵本たち~今、大人こそ絵本を~
4. 子供の心の発達と絵本
5. 人生の答えの出し方
6. 新しい医療、よりよい暮らし~健康は信頼と連携から~
7. いのちと言葉の力~よりよく生きるために~
8. 危機の時代と専門的職業人~心の糧・生きがいを考える~
9. 安全の基盤を作るには~組織事故の視点から失敗の落とし穴を考える~
著作紹介
聴講者の声
- 言葉の凄まじさに感激しました。復活した人の力に残りました。障がい者で当事者であり利用者である自分にできることを考えて、改めて生きなおしたいと思います。
- 言葉の力を具体的事例に合わせての説明でわかりやすかったです。紹介された本を読みたいと思いました。言葉で人を変えるといいますが、先生のお話で良く解りました。言葉がどれだけ人を傷つけるか、また救えるか・・・言葉って本当に不思議なものですね。
- 事実に基づいた話の中から、命の大切さ、言葉にあらわす力から傾聴の大切さがわかりました。聞き書きについても考えていきたいと思います。
- 「生きる」うえで、言葉の大切さを改めて教えられました。「傾聴」することの大切さ、「あるがまま」の大切さを勉強しました。
- たくさんの事例をあげ、必死に前向きに生きようとする人たちの話をきいて、大いに参考になった。自殺願望の子をかかえているので、今日の話をよく話したと思う。また、話をいきてやることの大切さを知った。前に聞いた話でも、また話し出したら、そうかそうかと傾聴する。傾聴に欠けていた。
- 書いたり言葉に出して表現することが、健全な精神を維持するのに重要であるということを、この講演を聞き改めて学ぶことができました。言葉のもつ力をもう一度考えてみたいと思います。すばらしいお話をありがとうございました。
- 生きることの意味を失うような状況にあり、何となく目をそむけている日常ですが、今日の講演に力を得て、まず自分の日常を書き、整理することから始めたいと思うようになりました。
- 障害があっても乗り越えて力強く生きていける、生きる力は、そばにいる人たちの暖かい支えがあったからだと思いました。私の家族にも精神障害の息子がいますが、自分の心に気づき、言葉に表現していけるように、傾聴を心掛けたいと思います。下からやさしく、ハンモックのように暖かく見守り支える人になりたいと思います。
- 柳田先生自らが現場に生き、見て聞き感じ取ってくる。その中でのお話なので、感銘を受け、心惹きつけられる内容でした。書くことで自分の気持ちを正直に伝え、表現することができる。それによって、周囲の人々の理解を得る一つの手段になる。大切なことと実感しました。
- 俳句、短歌の表現することのすばらしさ、楽しさを改めて認識できた。柳田先生の活動が、生きる「力」を呼び起こさせてくれる。気づきも含めて、役割が大きい。さりげない言動に力強さを感じ、尊敬と感謝の気持ちを持ちました。
- 「読む」「書く」ということと、「聴く」ということが、人間の生きる力のために、どれだけ大きな支えになるかということを知らされました。人間って素敵だと改めて感じ、ありがたかったです。