いりえ あん入江 杏
- 肩書き
- 文筆家
「ミシュカの森」主宰代表
上智大学グリーフケア研究所非常勤講師 - 出身・ゆかりの地
- 東京都
この講師のここがおすすめ
未だ未解決事件の「世田谷事件」で妹一家4人を失った入江杏さんは、犯罪被害者遺族という悲しみを乗り越え、小学校などでの読み聞かせや講演会、執筆活動、また、2006年から毎年12月に「ミシュカの森」という講演会を開催し、妹一家について語り合うばかりでなく、悲しみに思いを馳せ、潤いのある社会を作るための取り組みを続け、それらの活動を通して、悲しみ苦しみに向き合い、共感し合い「悲しみや苦しみを持っていることが、生きることを豊かにする」ということを伝えています。
プロフィール
国際基督教大学(ICU)卒業。
2000年末、8年間の英国生活から帰国した途端に、世田谷一家殺人事件により、隣地に住む妹一家四人を失う。犯罪被害の悲しみ・苦しみと向き合い、葛藤の中で「生き直し」をした体験から、「悲しみを生きる力に」をテーマとして、行政・学校・企業などで講演・勉強会を開催。「ミシュカの森」の活動を核に、悲しみの発信から再生を模索する人たちのネットワークづくりに努める。
主な著書・共著
『悲しみを生きる力に-被害者遺族からあなたへ』(岩波書店)
『この悲しみの意味を知ることができるなら-世田谷事件・喪失と再生の物語』(春秋社)
『絵本「ずっとつながってるよ」』(くもん出版)
『マスコミは何を伝えないか』(岩波書店 内閣広報官 下村健一氏らとの共著)
主な講演のテーマ
『悲しみを生きる力に』(講演と読み聞かせ)
著作紹介
聴講者の声
- 講演会のアンケート結果をみても、犯罪被害者の人権について考えるきっかけとなっていることがうかがえた。(人権週間記念講演会)
- 来場者へのアンケートでは非常に好評でした。10年前の事件を記憶している人が多く、訴えるものが伝わりやすかったのでしょう。来場者に犯罪被害者の立場や心情を理解してもらうには、とてもふさわしい講演だったと思います。(犯罪被害者等支援講演会)
- 遺族にとって、又周囲で見守る人達にとって、心に受けた傷をどの様に受け止め、再び生き直していくか、というテーマはとても大事な事を伝えて下さったように思います。いのちの大切さ、生き方を考えさせられる講師として他にも薦めたいと思います。(社会福祉法人 自死遺族支援公開講演会)
- 命への感受性を低くしては、養護教員は勤まりません。そんな私たちにとって、辛い被害体験の生の声を聞かせていただけたことで各自何かを感じ、今後に生かせると信じます。命へのこだわりを伝えたいと思える方には是非。(養護教員会 研修会)
- 改めて命の大切さについて考えさせられました。入江さんの体験談は心に深く刺さる言葉が多く、聴いていて辛くなりました。当たり前のように側にいる人の悲しみが大きいことを感じました。入江さんが何度も口にしていた「サバイバーキルト」という言葉。自分は悪いことをしていないはずなのに、責めてしまう気持ちに共感しました。大切な人を失ったときこそ、思い出を噛みしめて、一歩ずつ進んでいかなければならないと、家族を失ったことのある自分はの体験と重ねながら聴いていました。命はかけがえのないたった1つのものです。自分の命、そして周りの人の命も大切にしていきたいです。いつもの生活が当たり前と思わず1日1日を大切にしていきたいです。(中学校生徒)