まえだ りょう前田 良
- 肩書き
- Like myself 代表
- 出身・ゆかりの地
- 兵庫県
この講師のここがおすすめ
Like myself代表として、LGBTのパートナーの情報交換、相談の場を提供している前田良さん。前田さんの講演では、性別違和を乗り越え、自分らしく生きられるようになるまで、また、2児の父親となるまでの感動の軌跡についてお話いただけます。性同一性障害の当事者やご家族の気持ちを理解する助けとなるだけでなく、人は自分に合う生き方をしていいんだと言う、大切なことを教えてもらうことができるお話です。
プロフィール
「女性」として生まれる
1982年に兵庫県宍粟市に生まれる。中学まで宍粟市で暮らし、高校は県外の女子高へ。その後、東京、大阪で暮らす。31歳の時、家族とともに宍粟市に戻り、家族4人で暮らす。
性に違和感
小さい頃から性に違和感をもっていた。
20歳の時、「性同一性障がい」心と体の性の不一致と診断をうける。その後名前を変え、パートナーと出逢い、性別を「男性」に戻して結婚する。AID(非配偶者間人工授精)により子どもを授かる。
父親として認められない
ところが、「子どもと血縁関係がないのは明らかだ」とされ、父親として認められなかった。長男は2年間も無戸籍の状態にされる。法務省に署名や陳述書を出すなど、親子関係が認められるよう活動を続ける。
最高裁で逆転勝訴
その後、東京家裁に「戸籍訂正許可申立」を行い、裁判を始める。東京家裁、高裁は「血縁を大事に」し却下、棄却という決定。しかし、最高裁にて大逆転の勝訴を勝ちとる!「ボクを父親として認める」という画期的な決定を手にする。ボクたちの家族のカタチを認め、「ボクは2人の子どもの父親」になった。
「伝える」「知ってもらう」ため講演活動を展開中
「間違った知識ではなく、本当のことを伝え知ってもらう」ため、全国のいろいろな場で、行政職員、教職員や保護者(地域)、子どもたちを対象に、講演活動を展開している。全国を家族と共に走り回っている。
*AID(非配偶者間人工授精)…無精子症など絶対的男性不妊の場合に適用される方法。第三者の精子を用いて行う。
*ジー・アイ・ディーKAZOKUの会…当事者だけでなく、そのパートナーや子どもたちが相談しあったり、交流や遊んだりできるような会。年に1回集まり交流を深めている。
主な講演のテーマ
『パパは女子高生だった〜自分らしく生きること〜』
性の多様性や、いろいろな生き方、家族のかたち、自分らしく生きること。自身の経験から、妻と出会い夫婦になり子どもを授かり、国が父親と認めてくれず家族で闘い続け、最高裁で大逆転勝訴し一つの家族のかたちを話ます。そして、何が大切で、何を伝えたいのかなど、知ること。そして気づき、行動していくことなどを伝えます。
聴講者の声
- 大多数の側にいるため、わからない「気づき」を教えてもらえました。
- テレビなどでLGBTの事聞いていたのでわかっているつもりでしたが、生の声を聞けてよかったです。当事者の深い話を聞くことができました。
- 今まで当たり前だと思っていた性について、悩んでいる人が身近にいると感じました。
- 自分の知らない人・事・性が間違って生まれてきた人の苦しみや人生を知ることができました。
- 本人達が一番大変なのですよね。「うまくかわしていく」ことは、どんな事にも通じることで、本人の強さを感じました。ウソのない生き方に感動しました。
- 自分と異なる個性を認め合えば、多くの人がもっと楽に幸せに生きられると思いました。
- 大変な思いを抱えて、生きる術を身に付けられてこられたこと、すばらしいと思います。「戦わなくていい」この言葉を覚えておきます。
- 講演を聞かせてもらい、いろいろ考えさせられました。
- 教育関係に勤めていますが、子どもたちに私の頭の中の”あたりまえ”を取っていく必要があると思いました。もっと誰もが住みやすい日本になってほしいです。