わたなべ てつお渡辺 哲雄
- 肩書き
- 作家
日本福祉大学中央福祉専門学校(非常勤講師) - 出身・ゆかりの地
- 岐阜県
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高齢社会の諸問題をやさしい視点でリアルに綴った「老いの風景」の作者・渡辺哲雄さん。講演では、介護する側、される側のの心理や老いへの心構え、成年後見制度などをストーリー仕立てで分かりやすく解説いただけます。「成年後見制度って何?」「どういう時に利用できるの?」「手続きはどうやる?」「後見人の仕事とは?」「後見人のできないことは?」「後見人には誰がなる?」「後見人の報酬は?」などの数々の疑問もすっきり解決します!
プロフィール
1950年 岐阜県郡上八幡で出生
1973年 関西大学社会学部卒業後福祉関係の仕事に従事
1990年 岐阜県ソーシャルワーカー協会会長(〜2002年)
1993年 スウェーデンの福祉を視察
2001年 日本福祉大学中央福祉専門学校専任教員
2003年 ドミニカ共和国ソーシャルワークセミナー講師
2003年~2018年 NPO東濃成年後見センター理事長
2008年~2013年 NHK文化センター岐阜教室講師
2019年01月21日~ 菰野町社会福祉協議会法人後見委員会副委員長
2021年度~ 愛知県厚生事業団理事
2022年度~ 大府市成年後見制度審議会長
2022年度~ 岡崎市成年後見制度利用促進審議会長
主な著書
『リスク 反転の構図』(中日新聞社)
『ものがたりでわかる成年後見制度』(中日新聞社)
『認知症 ストーリー・ケア』(中日新聞社)
『男の日傘』(中日新聞社)
『さよなら老いの風景』(中日新聞社)
『忙中漢話』(中日新聞社)
『続々老いの風景』(中日新聞社)
『続老いの風景』(中日新聞社)
『老いの風景』(中日新聞社)
主な講演のテーマ
成年後見制度
1. 認知症になった波平さん~契約社会と成年後見制度~
日本で一番有名な家族と言えば「サザエさん一家」。父である波平さんが認知症になってしまったら、どんなことになっているでしょう?
おなじみの「サザエさん」一家を題材にして、成年後見制度とはどんな制度なのか。判断能力を失った波平さんを成年後見制度でどのようにどう支援するのか。認知症の程度に応じてやさしく解説します。
2. ものがたりでわかる成年後見制度~身近な事例を挙げて成年後見制度の光と闇を語ります~
成年後見制度でなければ解決できない問題と,成年後見制度を利用したために大変な不利益を被った例を複数提供しながら,制度の本質と限界を考えます。
3. 放置国家と成年後見~法治国家は放置国家…放置される権利侵害を救う方法は?~
自由を最も大切な価値に据える国家は,個人の生活に国家が介入しない放置国家でもあります。何もしなければ放置されたままの民事上の権利侵害を救う手だては…
地域・福祉
1. やさしい社会・つめたい社会~本当にやさしい社会とはどんな社会なのか~
恵まれない母子家庭にクリスマスケーキをプレゼントしたケーキ屋さんは本当にやさしいのか…。福祉をやさしさと勘違いする危険性を問いかけます。
2. 足のない鳩~ハンディを持つ鳩の力で3羽の鳩が食べている?
プラットホームに住みついた足のない鳩が呼び覚ます人々の善意の輪。ボランティアの育成以上に,助けを求める勇気の必要性について考えます。
3. 地域をつくる【ナッジ理論】~掛け声だけでは変わらない地域再生の仕掛け~
かつて地域が生きていた時代を振り返り,壊れて行く地域再生の方法を考えます。
4. 地域共生社会の条件〜ナッジ理論の活用〜
これまで住んだ市町村で、地域が生き生きと機能していた場所の共通点は何か。。そこには人と人の繋がりが生まれる条件があった。
認知症
1. 認知症になった波平さん
サザエさんの波平が認知症になったら…認知症予防していますか?
2. ストーリー・ケアの勧め~認知症高齢者から自発的に好ましい行動を引き出すために~
受診→要介護認定→デイの利用→グループホーム入居に至る節目ごとに本人の望ましい意思を引き出す対応方法を実際のケア体験を基に語ります。
3. グループ討議:認知症ストーリー・ケア
認知症患者から好ましい自発意思を引き出すための会話のバリエーションをグループ討議を通じて習得します。
高齢者
1. 老いの風景~介護する側・される側…講師自身の介護体験から老いの覚悟を考える
中日新聞に長期連載された小説「老いの風景」の原点になった講師の介護体験を語ります。
2. 地域で老いるために~地域から智域へ~
一人暮らしの高齢女性が地域のために施設入所を決意する…その悲愴な選択の結果と,安心して老いるための地域の条件を考えます。
3. 母の老い支度~健康で病まないで上手に死ぬために…母の壮絶な老い支度~
今日まではお前のために生きた。明日からは自分のために生きる。一人息子を大学に送り出す夜に,高らかに子離れ宣言をした母が,『無用の延命措置をするな』と言い残して始めた老い支度。
4. 介護保険の功罪~介護保険誕生と少子高齢化がこの国に迫る構造改革
子どもが減って高齢者が増える。稼ぎ手が減って高齢者への負担が増えることがもたらす構造改革のシナリオついて考えます。
5. 高齢者のエンド・オブ・ライフを考える~あなたはどんな最期を迎えたいですか?
避けて通れない死について,目をそらさずに考えてみませんか?
生き方
1.落語的人間関係の魅力~風通しのよい暮らしについて考える~
落語ブームの背後に存在する,風通しのよい暮らしへのあこがれ…。人と人との距離が近い落語の世界に潜む知恵とは。
2. 豊かさというストレス~豊かさには深刻な副作用があった~
戦後私たちが追い求めてきた豊かさには,心を貧しくする副作用があったのではないか。
人権
1. 人権と尊厳の理解~差別について考える~
人権て何?尊厳て何?よく使う割には定義の難しいこれらの概念を明確にしながら、差別について考えてみませんか?
2. 演習:人権を考える~それって差別?区別?
刺青の方お断りの貼り紙は差別でしょうか?区別でしょうか?深く考えると分からなくなる問題をグループで話し合いながら差別の本質に迫ります。
3. 男と女・区別と差別~演歌に息づく日本人の男女の役割感覚~
本当の男女共同参画社会とはトイレの表示を改めることだろうか・・・。 人々の心に巣食うジェンダーの起源と不合理に迫る胸のすく本音トーク!
演歌に表現される男と女の関係をもとに,本当の男女共同参画について考える。
子育て
1. 頭のいい子に育てるために~頭がいいとは記憶力か,思考力か…。考える力を伸ばすための子育てとは?
あなたは言葉なしにまとまった事柄を考えられますか?伝えるだけではない言葉の持つ役割から本当の頭の良さとは何かについて考えます。
2. 育つこと・育てること~子育てとは育てるのではなく,育っているものを保障すること
親が頑張らなくてはがダメになる…そんなに力を入れないで,育っているものを見つけましょう。親は子どもの育ちを保障してやる存在です。
3. 失敗しながら子どもは育つ~父親子育て奮戦記~
講師が経験した子育て体験から学ぶこととは?
4. 発達のしくみ~概念はなぜできる~
子どもが考えるもとになる「概念」を作り上げて行く過程を会場とともに体験します。
5. 母と子の物語~夫と別れて母一人~
講師が語る保育園から大学入学までの心温まる母と子の記憶からは,たくさんの子育てのヒントが…
6. 青春とは何だ~思春期は親離れのとき…親離れに合わせて子離れができますか?
思春期は自立のとき。親離れに挑戦する子どもに対して親が子離れに失敗すると…。
7. 自立前夜~人生の先輩として思春期の君たちへ伝えたいこと~
世の中に出て主体的に生きるためには,知識のほかに五つの能力が必要です。自立前夜の中学生だけでなく,保護者も教員も,聞けば生き方が変わります。
8. いじめに負けない〜中学生への生き方講演会〜
お説教は誰も聞かないよ…と言われた講師が中学生に提案した主体的な生き方の勧め。
虐待
1. 虐待はなぜ起こる?~早期発見と対処~
発見を阻む虐待者の権利。個人情報とプライバシーの壁。背景には巨大な虐待者としての社会の存在が…虐待を巡る状況を多面的に考えてみませんか?
2. 児童虐待はなぜ起きる?~早期発見と予防のシナリオ~
実母は育児ノイローゼ,継父はしつけ。発見する方法は?そして結婚と同時に始まる児童虐待予防とは?
3. 私も虐待をした~無意識に行っていた祖母への虐待~
3年寝たきりの祖母に,無意識に行っていた虐待に気づいたときには…。
企業向け(組織とコミュニケーション)
1. 職員間のいじめ・ハラスメントについて考える
2. 職場を支えるコミュニケーション~あなたは組織の神経細胞~
健全な伝達機構の有無は組織という生命体の運命を左右します。職場の神経細胞の一つとして,あなたは何を心がけますか?
3. 演習:組織におけるコミュニケーション~あなたは組織の神経細胞~
組織の本質とあなたの役割を楽しく演習形式で学びます。
4. もうひとつのリスクマネジメント~組織が腐るとき~
組織には組織目標と個人目標がある。メンバーが組織目標より自己保身を優先させたとき,リスクは金属疲労のように内側から発生する。内部告発,人材散逸…士気の低下を招かないために管理者が気を付けるべきことは…
5. 苦情処理の方法~苦情から人情へ~
それが苦情なのか,悪質なクレームかを見極めた上で、苦情を人情に変える方法を一緒に考えませんか?
6. 演習~苦情、クレーム対応技術~
誠実で印象のよい対応はトラブルを最小限にします。
著作紹介
聴講者の声
- 楽しい時をすごさせていただきありがとうございました。これから実母の介護と自分の老いの風景、じっくり考えていきたいと思います。死を迎えるまで笑いが絶えない日々をすごそうと思いました。
- 心が耕されて、いろいろなプラスのパワーをいっぱい頂きました。両親、家族、周囲にいる人に感謝。「生活は楽しく」をモットーにします!
- 自分の人生をふり返りながら、味わい深く講演をお聞きしました。宝物として生きていきます。
- 今日は本当に楽しい時間を過ごさせて頂きました。こんなに笑ったのは久しぶりかもしれません。渡辺様のユーモアあふれるトークは、老いを意識し、不安を感じ始めた私をすっかり忘れさせてくれました。こんなにも大きな声で笑える場所があること、そして笑える今があることの幸せを、今日身に沁みました。
- 人生の中でやってくる横糸(試練)のお話し、大変参考になりました。考えてみれば、今までの人生の中でもたくさんの横糸がやって来てその都度試されてきました。そして、その積み重ねが人生を構築していると思えば、大変なことがたくさんあっても苦しいことがたくさんあっても、悲しいことがたくさんあっても、それだけ試されて、その都度深みのある、味わいのある人生を創ってきたと改めて自覚できました。「人生無駄なことは、何もない」ありがとうございました。