ちょう ばく趙 博(パギやん)
- 肩書き
- 歌手/俳優/物書き
- 出身・ゆかりの地
- 大阪府
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チケットは即完売!関西で圧倒的な人気を誇る「歌うキネマ」を演じる趙博さん 。
話し方や声色、表情、細かい動作などを変え、たった1人ですべての俳優を演じ分けて映画の感動を再現します。そんな趙さんが演じる松本清張原作「砂の器」。ラストシーンの鬼気迫る演技は、見る者の心に重い課題を突きつけます。差別は人の命をも奪いうる―――。物語りを通じて、人権や差別と向き合うことができる公演です。
プロフィール
20世紀中盤の大阪市西成区に生まれる。
“浪花の歌う巨人・パギやん”の愛称で親しまれている歌手・俳優・物書き。CD「百年目のヤクソク」「原・減・言」「怒!阿呆陀羅経」「ワテらは陽気な非国民」、DVD「コンサート・百年を歌う」、著作「僕は在日関西人」「パギやんの大阪案内」「夢・葬送」などを発表している。【新宿梁山泊】の作家兼役者で「百年、風の仲間たち」「丹下左膳/百万両の夢枕」の脚本を担当、「二都物語」「腰巻きおぼろ/妖鯨編」などに出演。また、映画や小説を題材にピアノ伴奏で演じる一人芝居《歌うキネマ/声体文藝館》シリーズも各地で公演、演目は「ホタル」「砂の器」「飢餓海峡」「泥の河」「キクとイサム」「NUTS」「マルコムX」「西便制~風の丘を越えて」など多数。闘争と表現、伝統と現代…情況で葛藤し合うテーマとシェーマを追求し「詐偽国ニッポン」に鉄槌を下す! その為に、あと30年は生き抜きたいと思っている歌劇派芸人である。
歌うキネマとは?
「歌うキネマ」とは「映画を丸ごと1本、歌い・語る一人芝居」のことです。1人ですべての俳優の演技をこなし、1つ1つの正確なセリフで、映画の感動を再現するのです。
講談や落語の手法と、ジャズ・ブルースの音楽的要素もふんだんに織り込んだ独自の表現方法のため、一度聴いたら「はまる」こと間違いありません。映画を語って、映画を見たとき以上の面白さがあるという不思議な経験を歌うキネマは味わわせてくれます。
公演では、ピアノ奏者の春間げんが、映画の中で演奏された交響曲「宿命」を演奏します。より立体的に「歌うキネマ」を楽しむことができます。
パギやんは、出演している多くの俳優を巧みに演じ分けて「砂の器」を語ります。そして、映画は思いもよらなかった真実に迫ります。ラストシーンの鬼気迫る再現は、感動を越えて重い衝撃を見る人の心に突きつけてきます。
主な講演のテーマ
歌うキネマ 「砂の器」 (公演時間:1時間30分)
将来を嘱望されている前衛音楽家、和賀英良は、音楽界での成功ばかりでなく、大物政治家の愛娘との婚約も決まり、着実に名声を得つつあった。そんな折、彼の真の身元を知る元巡査、三木謙一が不意に現れる。実は和賀英良の正体はハンセン病患者・本浦千代吉の息子、本浦秀夫であった。彼は戦後の混乱に紛れ身元を偽造し、現在の地位を手に入れたのだった。彼はその地位と名声を守るため三木謙一を殺害する。しかしそのような嘘で作り上げた彼の栄光はもろくも崩れていく。まるで砂で作った器のように・・・。