たかはし あきら高橋 明
- 肩書き
- NPO法人アダプテッドスポーツ・サポートセンターFounder
大阪体育大学客員教授
シドニーパラリンピック車椅子バスケットボール全日本チーム総監督 - 出身・ゆかりの地
- 大阪府
この講師のここがおすすめ
シドニーパラリンピック車いすバスケットボール日本代表総監督をはじめ、日本の障がい者のスポーツ振興の第一線でご活躍されている高橋明さん。2011年には厚生労働大臣表彰も受賞され、数多くのパラリンピックに監督やコーチとして参加。「障害は社会が作っている」 が持論。
講演では、「何ができないかではなく、何ができるか」と2つの「そうぞうりょく(想像力・創造力)」を活用する柔軟性の大切さをお話しいただけます。
プロフィール
5回の冬季・夏季パラリンピックに日本選手団の監督やコーチとして参加し、1998年の長野冬季、2000年のシドニー、2004年のアテネ、2008年の北京パラリンピックに於いて、開・閉会式等のNHKテレビ解説者を務める。ライフワークとして高齢者・障がい者のスポーツ振興と普及活動に情熱を注ぎ、企業や学校、PTA等への講演活動や地域福祉活動に取り組んでいる。
「障害は社会が作っている。」が持論で、パラリンピックの創始者Dr.Guttmannの名言「失った機能を数えるな、残った機能を最大限に生かせ」を座右の銘とし、「何ができないかではなく、何ができるかを考えることが大切」と考えている。
職経歴
1951年11月15日生まれ、大阪市出身。大阪体育大学体育学部卒業、大阪教育大学大学院教育学修士を修得。
1974年、社会福祉法人大阪市障害者福祉・スポーツ協会に入職、大阪市長居障害者スポーツセンター・舞洲障害者スポーツセンター勤務を経て、大阪市障害者スポーツセンター・スポーツ振興部に38年間勤務、2012年3月に定年退職。
現在、大阪体育大学客員教授、大阪府立大学、桃山学院大学等で講師を務めながら講演活動を全国で展開。
障がい者スポーツへの想い
少しの工夫でみんなが楽しめる、障がい者スポーツをより身近なものに
スポーツというのは、もともと遊びのなかから生まれてきたものが多いので、ちょっとした工夫をするだけでみんなが一緒に楽しめるんです。
だから障がい者のスポーツも「目が見えない」「耳が聞こえない」「車いす利用」といった不便さを、用具やルールを工夫することで、みんな一緒に楽しもうというのが基本的な考え方なんです。
私たちはそれを『アダプテッド・スポーツ(=その場その場に適応させるスポーツ)』という呼び方で広めたいと思っています。
もちろん障がい者のスポーツだけでなく、高齢者のスポーツ、子どものスポーツといった意味合いも、この名称には込められています。
日本における障がい者のスポーツというのは、まだまだリハビリテーションの延長という考え方も強く、行政管轄も厚生労働省の主導で進められてきました。
それが、2014年から行政所管が文部科学省に代わり、2015年からはスポーツ庁が設置され、健常者や障がい者も含め、全ての人たちのスポーツ振興を担うようになり、障がい者のスポーツはスポーツ庁が主導で所管するようになりました。
つまり障がい者のスポーツが特別なスポーツという意識ではなく、今後は同じスポーツとしてリハビリテーションから競技スポーツまで幅広く発展することを願っています。
主な講演のテーマ
『ノーマライゼーション社会の実現に向けて~障がい者のスポーツを通して~』
『障がい者スポーツの魅力と可能性』
パラリンピックの創始者であるグッドマン博士の名言「失った機能を数えるな、残った機能を最大限に活かせ」が、障がい者スポーツの原点であり、「何ができないかではなく、何ができるか」と工夫を凝らすことが障がい者スポーツ最大の魅力です。そして障害(特長・特性・個性)やパラスポーツの魅力を知ることは、ノーマライゼーション社会の実現に繋がります。障害をどのように捉えるか、各々の不便さを工夫をしたパフォーマンスを通して、勇気・元気・やる気の出る講演をお届けします。
著作紹介
ギャラリー
聴講者の声
- すごく心がうたれました。先生の授業の続きをもっとききたいと思いました。実は朝に電車内で車イスの高校生の女の子がいました。急いでいるとは思うが、ちょっと考えるだけで、エレベーターを止めたりできたのではないかと思い、この講義をきっかけに考えていきたいと思います。
- 今迄の障害を持った人に対しての考えや見方が変わりました。私自身は子どもの頃からスポーツ全般に苦手意識がありましたが、スポーツを通して障害を持った方がリハビリという目的のみではなく、自主的に機能を最大限に生かすための手段や自己実現に向けて取り組む姿を見ることができました。この事を他の人にも伝え、啓蒙していきたいと思います。
- 障がい者のポジティブに生きる姿を見て、感動して涙が出た。先生の言葉の1つに、道具やルールを少し変えるだけで障がい者と健常者も同じスポーツを楽しめる。絆を深めることができることが理解できた。
- “できることは何か”、障がい者の人だけではなく、自分自身にもいえることだなと感じました。今まで知らなかったスポーツで活躍している人を見て、人間として前向きに考えている姿を見て、すばらしいと思いました。
- ノーマライゼーション社会の実現に向けて、私も身の回りのできる事からはじめたいと思いました。「何ができるのか」、何事も前向きに頑張っていかなければいけないと感じました。
- 障害のとらえ方が変わった。仕事をしている中でも、できない事に目を向けている事が多かったと思った。また、自分自身にも障害があるが、自分でもする前から「私はできない」と思う事が多かった。これからは、気持ちの持ち方をかえていきたいと思う。もっと講義がききたいです。
- 障害と聞くと、どうしても『出来ない事』に目がいってしまっていたが、講義を聞いて『何が出来るか』という視点で見て行く事のすばらしさを知った。また、そういう観点をもって障がい者の方と接していきたい。電車などの席を譲る事はしていたが、その人が降りる時のことまで考えておらず、手伝ったり声をかけたりしていなかった。これからは、降りるときのことも考えて接したいと思う。ビデオ学習は感動で涙が止まらなかった。
- 障害のある人に対する考え方、気持ちが変わりました。高橋明先生のパワーに圧倒されましたが、先生のパワーを少しいただいた感じがします。