わたなべ まゆこ渡辺 真由子
- 肩書き
- メディア学者&ジャーナリスト
性情報リテラシー教育協会会長 - 出身・ゆかりの地
- 愛知県
この講師のここがおすすめ
ジャーナリスト・渡辺真由子氏は、青少年の性やネットいじめ、ジェンダー、LGBTなどの人権問題を20年以上にわたり取材。いじめ自殺と少年法改正に迫ったドキュメンタリー『少年調書~16歳の自殺 遺族は何と闘ったか』で日本民間放送連盟賞 最優秀賞等受賞されました。
講演では、豊富な取材事例を基に、現場の生の声を織り込みながら、メディア情報をうのみにせず、今もっとも必要とされる能力についてわかりやすく解説します。
プロフィール
慶應義塾大学文学部卒業。サイモンフレイザー大学PBD、慶應義塾大学院博士課程を経て現職。オーストラリア、カナダ、アメリカで教育を受ける。「メディアと人権」を専門とし、青少年の性やネットいじめ、ジェンダー、セクハラ、LGBT問題を20年以上にわたり取材・研究。東京都青少年問題協議会委員として、SNS等での「自画撮り被害」を防ぐ全国初の条例改正に関わった。
元テレビ局報道記者。いじめ自殺と少年法改正に迫ったドキュメンタリー『少年調書~16歳の自殺 遺族は何と闘ったか』で、日本民間放送連盟賞最優秀賞などを受賞。退職後、カナダでメディア・リテラシーを研究。帰国後は「人間の尊厳が重んじられる社会」の構築へ向け、大学での客員講義や執筆、講演活動を行う。豊富な取材経験に基づく、青少年心理の分析に定評。海外のテレビ番組を始め、国内外のメディアのコメンテーターも多数務める。研究者とジャーナリストの両視点を持つ「現実を知る研究者」としての語り口が、教員・保護者等から好評を得ており、全国で講演や研修を行う。
内閣府青少年問題有識者会議委員を経て、第31期東京都青少年問題協議会委員。文科省「ケータイモラルキャラバン隊」講師、法務省「人権啓発指導者養成研修会」講師、内閣府「児童ポルノ排除対策シンポジウム」パネリストを歴任。元星槎大学大学院客員教授。
主な講演のテーマ
【メディア・リテラシーと人権】
1. メディアに隠された意図を読み解く~情報に惑わされず、真実を見抜くコツ
テレビや新聞、さらにはネットと、現代は様々なメディアから情報があふれ出ています。それらの情報をうのみにしていませんか?メディアは公正中立なのでしょうか?メディアの情報に左右されず、“賢く”読み解く能力を「メディア・リテラシー」といいます。ニュース制作現場記者としての長年の経験と、世界先端をいくカナダのメディアリテラシー理論に基づき、いま最も必要とされる能力を解りやすく解説します。
2. ネットの便利な使い方とリスク~情報の受信・発信のコツ
ネット時代の今こそ求められる「インターネット・リテラシー」を身に付けるにはどうすればいいか、具体的にお話します。
【男女共同参画とメディア】
1. 女性に対する暴力防止とメディア
スマホやSNSの普及に伴い、「リベンジポルノ」や「デートDV」といった、女性が被害に遭う問題が深刻化しています。メディアが発信する恋愛や性の情報にも、女性に対する誤解や偏見が潜み、受け手が情報を正しく読み取る力の重要性が増しています。メディアが女性に対する暴力に与える影響の現状と、予防のための対策を、取材経験に基づいてわかりやすく解説します。
2. メディア・リテラシーとジェンダー
メディア・リテラシーを、メディアにおけるジェンダー表現に注目しながら解説していきます。最近話題の#MeTooについて、全国初のセクハラ裁判被害者を取材した立場からお話することも可能です。
自分たちの「女らしさ」「男らしさ」の価値観がメディアに左右されていることを認識し、「自分らしい生き方」への気付きにつなげてもらいます。ワーク・ライフ・バランスやキャリアアップにも役立つ知識です。
3. メディアが子どものジェンダー意識に与える影響
絵本や映画からインターネットまで、メディアが発信する子ども向けの情報には、偏った性別役割分担意識が含まれるものもあります。子どもが「のびのびと、自分らしく」生きられるよう、大人に何が出来るかを考える事は急務です。この講演では、SNS等のソーシャルメディアが子どものジェンダー意識や性犯罪に与える影響に着目し、対策を提案します。
4. 広告リテラシーのすすめ~ジェンダーの視点でメディアを読み解く(消費者啓発)
水着姿の女性、料理する女性と食べるだけの男性、といった固定的な性別役割分担を強調する広告がいまだ目に付きませんか?広告はどのように作られるのか、企業は消費者の購買意欲をそそるためにどんな手法を使うのか、それを見抜く力が「広告リテラシー」です。マスコミでの現場経験と、最先端のメディア・リテラシー、ジェンダー理論に基づき、わかりやすく解説します。
【スマホ・SNSの危険性対策】
1. 深刻化するネットいじめ その現状と大人の役割(青少年の健全育成と人権)
インターネットを利用した「新しいいじめ」が日本にも上陸し、大問題となっています。最近はスマートフォン(スマホ)を持つ子どもも増え、 LINE等のSNSトラブルや性的いじめも深刻です。私は20年前からいじめ自殺の取材に取り組み、最近はネットいじめの被害者や教師の方々を取材しています。
講演では、インターネット上のいじめをめぐる日本の現状、そしてこれらの問題の背後に潜むネット社会ならではの原因を分析し、解りやすく解説します。また子どもを守るための対策として、今求められるネット・リテラシーについて、先端のノウハウも伝授します。
※ネットいじめ、いじめそのものを深くじっくり考えたい方におすすめです。
2. なぜ若者は性的撮影に応じるのか~その背景と対策
最近大きな問題になっているリベンジポルノや「自画撮り」被害。そもそもなぜ、若者は性的な撮影に応じるのか?防ぐにはどのような対策が必要なのか?リベンジポルノはデートDVや性被害とも大きく関わっており、「撮らせるな」だけでは防げません。当事者たちへの取材に基づきながら、対策の実践例を交えつつ、具体的に解説します。
※リベンジポルノそのものを深くじっくり考えたい方には、こちらがお薦めです。
3. 子どもとSNSトラブル~大人が学ぶインターネットとの付き合い方~
LINEいじめ、個人情報の流出、リベンジポルノ等の性被害など、スマートフォンの普及に伴い、SNSが絡むトラブルが子どもの間に頻発しています。子ども達を取り巻くネットの現状と危険性はどうなっており、教員や保護者はどのような対策を取れば良いのでしょうか?いま身につけたい「SNSリテラシー」も御紹介しながら、詳しく解説します。
※LGBTと人権の問題を含むことも可能です。
※SNSトラブルの現状と対策について総合的に知りたい方には、こちらがお薦めです。
4. 報道する立場から見た、いじめの問題点
~いじめ発生時、学校と加害者の親はどう対応すべきなのか?(学校の危機管理)
いじめ自殺や少年犯罪の報道は、なぜ「感情的」なのか?被害者の人権を尊重するために、メディアの取材はどうあるべきか?さらに、学校と加害者の親はどう対応すべきか?記者会見で学校側が注意すべき点とは?一般の教育・指導論ではなく、報道する者の立場から見た学校側の隠蔽体質、加害少年の親の無責任な対応、メディアが加害少年を取材する難しさなど、いじめをめぐる問題点を明らかにします。学校側の危機管理体制を考える際の参考にもなるでしょう。
【生徒向け】
1. ネット社会との上手な付き合い方~いま身につけたいネット・リテラシー
ネットいじめや悪ふざけ画像をめぐる問題、個人情報の流出、メールやSNS等による性被害、リベンジポルノなど、子どもが巻き込まれるトラブルは多様になりつつあります。ネット社会の危険性と上手に付き合うために、どのような行動をとればいいのでしょうか?スマホ時代ならではの「ネット・リテラシー教育」について、受信者と発信者の両立場から気を付けるべき点をわかりやすくお話します。